リョベートの楽譜
最近スペインのギタリスト・作曲家のミゲル・リョベート(1878-1938)の楽譜の新たなシリーズがシャントレル社から刊行され始めました。このシリーズはイタリアのギタリスト、ステファノ・グロンドーナの監修で、従来未出版だった曲も含めたリョベートの全作品・編曲を出版する予定のようです。
今のところ「カタルーニャ民謡集」「ソルの主題による変奏曲」「コルドバ(アルベニス)」の3点が出ているようですが、これらの中で注目したいのは未出版だったアルベニスの「コルドバ」の編曲(画像は表紙の写真です)。「コルドバ」のスタンダードな編曲(例えばジョン・ウィリアムズの編曲など)と比較してみるとリョベート独自の編曲手法が見えてきて興味深いと思います。
また、「カタルーニャ民謡集」はお馴染みの曲で楽譜も他で手に入るものですが、今回出版された楽譜は従来の出版譜の復刻ではなく、リョベートの自筆譜も参照していて、未発表の別バージョンが収められていたり充実した解説もあるなど資料としても価値が高いのではないかと思われます。リョベートにはまだ幾つか未出版の編曲などもあるようなので、今後それらの出版にも期待したいと思います。
《追記》リョベート編曲の「コルドバ」について、上の記事では「未出版」と書きましたが、今まで全く出版されたことがないという訳でななく、正確には1920年代に一度出版されたがその後絶版の状態が長く続いていた、ということのようですので補足しておきます。(2010.5.1)
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